龍登園のGardening Diary「四季折々のガーデニング ホオズキ」

龍登園のローズガーデンの約400株の薔薇たちや、敷地内の草花の管理に
アドバイザーとしてお手伝い頂いている吉田先生のガーデニング・コラムです。

四季折々のガーデニング 『ホオズキ』

ホオズキ(鬼灯、鬼燈、酸奬)

科名/ナス科ホオズキ属
学名/Alkekengi officinarum Moench var.franchetii(Mast.)R.J.Wang
分類/一年草または多年草
原産地/アメリカ大陸、アジア、ヨーロッパ
花期/6月から7月 果実の見頃は9月まで

(概要)

ナス科ホオズキ属の一年草または多年草。ホオズキ属はアメリカ大陸、アジア、ヨーロッパに100種ほどある。その内、ホオズキ(Alkekengi officinarum var.franchetii)は日本の北海道、本州、四国などが原産地である。6月から7月にかけて花を咲かせ、花と果実の見頃を含めると9月まで楽しめる。花が咲いた後に六角状の萼(がく)の部分が発達して果実を包み袋状になり、熟すとオレンジ色になる。


(名称)

ホオズキの名は、その実の赤くふっくらとした様子から頬を連想したものという。他に、赤い果実から「ほほ」は「火々」であり「つき」は染まる意味である。果実を鳴らして遊ぶ子供たちの様子から「頬突き」の意である。また、ホホ(カメムシの類)という虫が付くことを指すとする説などがある。

(文化)

日本の仏教習俗であるお盆では、ガクに包まれたホオズキの果実を死者の霊を導く提灯に見立て、枝付きで精霊棚(盆棚)に飾る。ホオズキに「鬼灯」の字を当てるのは、盆に先祖が帰ってくるとき目印となる提灯の代わりとして飾られたことに由来する。


(薬効・毒性)

地下茎および根は酸奬根(さんしょうこん)という生薬名で呼ばれている。
ナス科の植物には微量のアルカロイドやソラニンが含まれている。ホオズキも例に漏れず含まれて、特に酸奬根の部分には子宮の緊縮作用があるヒストニンが含まれており、妊娠中の女性が服用した場合、流産の恐れがある。
平安時代より鎮静剤として利用されており、江戸時代には堕胎剤として利用された。

参考資料 園芸情報誌 LOVEGREEN 、フリー百科事典・ウィキペディア

花と緑の仕事人 「吉田和三」

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動物と植物の関りは、地球誕生から今日まで、生命を維持するための酸素の提供、体を作る食料として切っても切れない関係にある。 また人類との関係は有史以来、冠婚葬祭などのお供え物に利用してきた。
この冠婚葬祭に植物を利用することがガーデニング (園芸作業)の始まりである。 初めは、野山にある植物の葉や花を摘んで飾ったであろう。

しかし、野生の物を取りに行くより、家の近くに植えた方が効率が良いことに気づいたのである。その為には「いつ頃移植をしたが良いか」「いつ花を切ったが長持てするか」など試行錯誤したであろう。

私達は先人からの教えでより良いガーデニングを行うことができる。


このコーナーでは、植物に関わる事を紹介しようと思う。