龍登園のGardening Diary「四季折々の植物 スミレ」
龍登園のローズガーデンの約400株の薔薇たちや、敷地内の草花の管理に
アドバイザーとしてお手伝い頂いている吉田先生のガーデニング・コラムです。
四季折々の植物 『スミレ』
スミレ
科名/スミレ科スミレ属学名/viola mandshurica
分類/多年草
原産地/日本、中国、朝鮮半島など
花期/3月~5月
「スミレ」とは、スミレ科の仲間の総称として使われているが、本来はこのスミレ科スミレ属のひと種類である「viola mandshurica」を指す名前で、「mandshurica」は満州を指す名前であるが、日本も原産地のひとつである。
(スミレの花の特徴)
花色は青に近く深い紫色で、後方に距(きょ)と呼ばれる部分が 突起している。この距の中に蜜がは入っていて、昆虫が蜜欲しさ に潜り込みスミレの受粉を助ける。
(スミレの種類)
自然交配による交雑種も多く、品種を確定するのが難しい草花。 見分け方のヒントとして、茎を伸ばさずに直接花を咲かせる「無茎種」 と茎を伸ばして咲くタイプ「有茎種」がある。また、葉の形が、笹のように 細長いタイプ、スペード型のタイプ、鳥足の形のタイプがある。
(種の特徴)
スミレは春の花が終わった後も、夏や秋、時には冬にも結実する。 「閉鎖花」と言って、まだ蕾の段階で自家受粉し結実している。
こうやってスミレは一年中種を作り続ける。種を出来るだけ遠くにばらまく工夫もしている。
熟すと鞘が弾けて、中の種子が遠くに飛ぶようになってるし、糖質コーティングされた種子は蟻が運び、周りの甘いところをなめ終わると、その辺に種子を捨てるので、その場で 発芽する。
(スミレの栽培)
日当たりの良い環境を好むが、真夏の直射光線と高温多湿は苦手なので、夏は半日陰になる落葉樹の下などが良い。あまり土壌は選ばず、鉢植えの場合市販の培養土で十分育つ。植え付け、植え替えは、真夏、真冬を避けた春か秋にする。根の成長が早いので、鉢底から根が出ると一回り大き な鉢に植え替えるが、スミレは多年草といっても2~3年で枯れてしまうので、植え替えしなくても問題はない。それより常に種まきをしておくが良い。
参考資料 園芸情報誌LOVEGREEN フリー百科事典・ウィキペディア
動物と植物の関りは、地球誕生から今日まで、生命を維持するための酸素の提供、体を作る食料として切っても切れない関係にある。 また人類との関係は有史以来、冠婚葬祭などのお供え物に利用してきた。
この冠婚葬祭に植物を利用することがガーデニング (園芸作業)の始まりである。 初めは、野山にある植物の葉や花を摘んで飾ったであろう。
しかし、野生の物を取りに行くより、家の近くに植えた方が効率が良いことに気づいたのである。その為には「いつ頃移植をしたが良いか」「いつ花を切ったが長持てするか」など試行錯誤したであろう。
私達は先人からの教えでより良いガーデニングを行うことができる。
このコーナーでは、植物に関わる事を紹介しようと思う。